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大久保 牧夫
JAERI-M 6918, 23 Pages, 1977/02
厚い試料に入射する共鳴領域中性子の捕獲は、自己遮蔽と多重散乱のために、複雑になる。モンテカルロ計算によると、試料得オ厚くしていく時、共鳴エネルギーに於る捕獲率は、一定値Pcoに飽和し、この値と共鳴パラメ-タ、n/、反跳エネルギーとの間に簡単な関係がある。計算を確認する目的で、Moxon-Rae型ガンマ線検出器、透過型中性子束モニタを製作し、リニアック飛行時間スペクトロメータによりPcoを測定した。12核種、19の共鳴にわたり、種々のn/を持つ共鳴のPcoを測定し、モンテカルロ計算の予想を確認した。Pcoとn/の関係を利用して、Pco測定値からn/、/を求める事、また透過率測定データと組合わせて、共鳴レベルスピンの決定が可能な事を示した。これらはPcoの性質から、試料の厚さによらない事が特徴である。
水本 元治
JAERI-M 6718, 28 Pages, 1976/09
中性子捕獲ガンマ線の研究が原研リニアック20m飛行管を用いて始められ、計算機による測定用プログラムおよび解析用プログラムも含めて装置がほぼ完成した。測定は55cc Ge(Li)ガンマ線検出器を使用し、中性子エネルギーとガンマ線のエネルギーを同時に2次元的に記録する、EVENT RECORDING MODEで行なわれる。リニアックによるガンマフラッシュやRFノイズの影響、Ge(Li)検出器の検出率、エネルギー分解能等、装置の基礎的なデータの測定を完了し、この装置を用いて中性子捕獲ガンマ線測定の予備実験を開始した。
大久保 牧夫
JAERI-M 6630, 13 Pages, 1976/07
リニアック飛行時間法による中性子断面積測定のため、薄いリシウム・ガラス・シンチレータを用いた透過型中性子モニタを製作した。パルスハイト分布、中性子透過率を測定し、検出効率を高めた。このモニタを用いて、リニアック47m飛行管における中性子束を測定し、スペクトルを求めた。これよりリニアック中性子ターゲットから発生する全中性子数を推定した。
大久保 牧夫
JAERI-M 6034, 25 Pages, 1975/03
中性子共鳴領域での多重散乱の影響を調べるために、タングステンの補獲、散乱各イールドを、Li-Liグラスシンチレータを用いて、リニアックの中性子飛行時間スペクトロメータで測定した。一方、モンテカルロ法プログラムを作成し、試料中の中性子の振舞のシミレーションを行い、補獲、散乱イールドを計算した。計算値と実験値の比較では、かなりよい一致を得た。実験及び計算によると、共鳴エネルギーに於る補獲イールドは、試料が薄いときはピークをなし、試料を厚くしていくと逆にディプになる。この飽和現象を中性子が試料中で補獲されるまでに動く行路程の分析から解明した。また飽和補獲率の値からn/の値を推定する新しい方法を議論した。